宅建業免許の取り方【2026年最新】|要件・費用(手数料33,000円+保証協会)・申請の流れから営業開始まで完全解説

土地や建物の売買や、売買・賃貸の仲介を事業として行うには、宅地建物取引業法にもとづく宅地建物取引業(宅建業)免許が必要です。免許を受けたあとも、営業保証金の供託か保証協会への加入を済ませて届け出るまでは、営業を始められません。
本記事では、国土交通省・東京都・神奈川県などの公的情報と宅建業法の条文をもとに、免許の要件、費用、申請の流れ、営業開始後の義務までを順番に解説します。
この記事でわかること
- 宅建業免許が必要な取引・不要な取引
- 知事免許と大臣免許の違い
- 専任の宅地建物取引士・事務所などの要件
- 申請手数料と、営業保証金・保証協会の費用
- 申請から営業開始までの流れと、開業後の義務
この記事の結論
不動産の売買、売買・賃貸の仲介を事業として行うには宅建業免許が必要です(自社物件を貸すだけなら不要)。事務所が1つの都道府県だけなら知事免許で、申請手数料は33,000円(東京都・神奈川県・大阪府の紙申請の例)。事務所ごとに、業務に従事する人の5人に1人以上の専任の宅地建物取引士を置き、免許後に営業保証金(本店1,000万円)を供託するか、保証協会に加入(弁済業務保証金分担金は本店60万円)して届け出ると営業を始められます。有効期間は5年です。
目次
1.宅建業免許とは
| 根拠法 | 宅地建物取引業法 第3条 |
|---|---|
| 免許権者 | 都道府県知事(1つの都道府県のみに事務所)/国土交通大臣(2つ以上の都道府県に事務所) |
| 免許が必要な取引 | ① 宅地・建物の売買・交換を自ら行う ② 売買・交換・貸借の代理・媒介(仲介)を行う |
| 免許が不要な例 | 自社が所有する物件を自ら貸す(大家として賃貸する)だけの場合 |
| 費用 | 知事免許の申請手数料:33,000円(東京都・神奈川県・大阪府の紙申請。電子申請は26,500円) 大臣免許:登録免許税9万円 別途、営業保証金の供託または保証協会への加入が必要 |
| 有効期間 | 5年(満了日の90日前から30日前までに更新申請) |
| 無免許営業 | 3年以下の拘禁刑もしくは300万円以下の罰金、または併科 |
知事免許の手数料は、各都道府県の条例で定められています。申請する都道府県の手引きで確認しましょう。
出典:国土交通省「宅地建物取引業法の概要(免許)」、e-Gov法令検索「宅地建物取引業法」
2.STEP1:要件を満たしているか確認する
| 要件 | 主な内容 |
|---|---|
| ① 専任の宅地建物取引士 | 事務所ごとに、業務に従事する人の5人に1人以上の割合で、成年者である専任の宅地建物取引士を置く(宅建士の資格を持ち、登録・宅建士証の交付を受けている人) |
| ② 事務所 | 継続的に業務を行える事務所があること。他の会社や居住スペースと区分され、独立性があるかが審査される。写真・間取図・使用権原の書類を提出 |
| ③ 欠格事由 | 免許を取り消されてから5年を経過していない、拘禁刑以上の刑や宅建業法違反などによる罰金刑を受けてから5年を経過していない、破産者で復権を得ていない、暴力団員等に当たる、などに該当しないこと(役員・政令で定める使用人も対象) |
代表者自身が宅建士でなくても、専任の宅建士を雇用すれば免許は取れます。ただし「専任」とは、その事務所に常勤し、宅建業の業務に専ら従事することです。他社との兼任はできません。
自宅を事務所にする場合
自宅の一部を事務所にする場合は、居住スペースと明確に区分され、独立した出入口があることなどが求められます。都道府県によって判断が異なるため、物件を決める前に申請先に相談しましょう。
3.STEP2:営業保証金か保証協会かを決める
宅建業者は、取引の相手方に損害を与えたときに備えて、営業保証金を供託するか、保証協会に加入するかのどちらかが必要です。
| 方法 | 必要な金額 | 特徴 |
|---|---|---|
| 営業保証金の供託 | 本店1,000万円+支店1か所ごとに500万円 | 法務局(供託所)に供託する。まとまった資金が必要 |
| 保証協会への加入 | 弁済業務保証金分担金:本店60万円+支店1か所ごとに30万円。ほかに入会金・年会費など | (公社)全国宅地建物取引業保証協会(ハトマーク)か(公社)不動産保証協会(ウサギマーク)に加入する。加入費用の総額の目安は200万円前後(神奈川県FAQ) |
多くの事業者は、初期費用を抑えられる保証協会に加入しています。保証協会の加入手続には約2か月かかるため(東京都の手引き)、免許申請と並行して準備を進めましょう。
4.STEP3:必要書類をそろえて申請する
- 免許申請書
- 相談役・顧問、5%以上の株主などの名簿(法人)
- 代表者・役員・専任の宅建士などの略歴書
- 専任の宅地建物取引士の設置状況
- 宅建業に従事する者の名簿
- 事務所の所在地の地図・写真・間取図、使用権原を示す書類(賃貸借契約書の写しなど)
- 登記事項証明書・定款(法人)、身分証明書・登記されていないことの証明書
- 納税証明書、決算書類(法人)、資産に関する調書(個人)
- 誓約書
申請先は、知事免許は都道府県の宅建業担当窓口、大臣免許は本店所在地を管轄する地方整備局です。国土交通省の電子申請システム(eMLIT)でも申請でき、東京都・神奈川県・大阪府では電子申請の手数料が26,500円です。
5.STEP4:免許を受け、営業保証金・保証協会の手続をして営業を始める
- 免許を申請する
- 審査を受ける(東京都の目安は、書類受付後、補正期間を含めて約30〜60日)
- 免許の通知を受ける
- 営業保証金を供託する、または保証協会に加入する
- 供託(または保証協会加入)の届出をする
- 免許証を受け取る
- 標識・報酬額を掲示し、営業を始める
免許を受けても、すぐには営業できません
営業保証金の供託(または保証協会への加入)を届け出るまでは、営業を始められません。免許から3か月以内に届出がないと催告を受け、催告が届いてから1か月以内に届け出ないと免許を取り消されることがあります。
6.営業開始後に守るべき主な義務
| 義務 | 内容 |
|---|---|
| 標識の掲示 | 事務所ごとに、宅建業者票を見やすい場所に掲げる |
| 報酬額の掲示 | 国土交通大臣が定めた報酬額を事務所ごとに掲示する |
| 従業者証明書・従業者名簿 | 従業者に証明書を携帯させ、事務所ごとに従業者名簿を備える |
| 帳簿の備え付け | 取引のつど、取引内容を記載した帳簿を事務所ごとに備える |
| 重要事項説明 | 契約が成立するまでに、宅建士が重要事項説明書を交付して説明する |
| 変更届 | 商号・役員・事務所・専任の宅建士などに変更があったら30日以内に届け出る |
| 更新 | 有効期間は5年。満了日の90日前から30日前までに更新申請をする |
7.申請から事業開始までのチェックリスト
上から順番に確認していけば、漏れなく手続きを進められます。
| やること | 確認 | |
|---|---|---|
| 1 | 行う取引が、免許が必要な取引か確認した | □ |
| 2 | 事務所の数から、知事免許か大臣免許かを決めた | □ |
| 3 | 事務所を確保し、独立性などの要件を申請先に確認した | □ |
| 4 | 専任の宅地建物取引士(5人に1人以上)を確保した | □ |
| 5 | 役員などが欠格事由に当たらないことを確認した | □ |
| 6 | 営業保証金か保証協会かを決め、資金を用意した | □ |
| 7 | 必要書類をそろえ、申請手数料を用意した | □ |
| 8 | 免許を申請した(紙またはeMLIT) | □ |
| 9 | 免許の通知後、供託または保証協会への加入を済ませた | □ |
| 10 | 供託の届出をし、免許証を受け取った | □ |
| 11 | 標識・報酬額を掲示し、従業者名簿・帳簿を準備した | □ |
8.不動産会社と相性のよい代理店募集
不動産会社は、オーナーや入居者、法人のお客様とのつながりを活かして、福利厚生・マンション設備・収納サービスなどを追加で提案しやすい立場にあります。ビズリサーチに掲載中の募集から、不動産会社と相性のよい募集を紹介します。
| 募集 | 内容 |
|---|---|
| 福利厚生型賃貸サービス「ベネエス」代理店募集 | 企業の負担なしで導入できる福利厚生型の賃貸サービス |
| JOINT代理店募集 | マンションの無料インターネット設備を紹介 |
| コンテナ収納FC加盟店募集 | 本部が運営を代行するトランクルーム事業 |
自社の代理店・FC加盟店を募集したい企業様へ
ビズリサーチは、会員を法人・個人事業主に限定した代理店募集・FC加盟店募集サイトです。掲載料金は定額プラン(月額25,000円)と成果報酬プラン(資料請求1件5,000円、月額上限50,000円)から選べます。
9.まとめ|宅建業免許は「専任の宅建士・事務所・保証協会」を先に整える
不動産の売買や仲介を事業として行うには宅建業免許が必要です。専任の宅地建物取引士の確保、事務所の要件、営業保証金または保証協会の準備の3つを先に整えてから申請しましょう。免許を受けても、供託(または保証協会への加入)を届け出るまでは営業できないため、保証協会の加入手続の期間(約2か月)も含めてスケジュールを組むことが大切です。
※本記事は2026年11月2日時点の法令・公的機関の情報をもとに作成しています。手数料や必要書類は申請先によって異なる場合があるため、申請前に必ず申請先の窓口・手引きで最新の情報を確認してください。
■ 参考資料・出典
10 - 1.自分の物件を貸すだけでも宅建業免許は必要ですか?
いいえ。自ら貸主として自社の物件を貸すだけなら、宅建業免許は不要です。売買や、売買・賃貸の仲介(媒介・代理)を事業として行う場合に必要です。