建設業許可の取り方【2026年最新】|500万円の基準・要件・費用9万円・必要書類から許可後の義務まで完全解説

建設工事を請け負う事業には、建設業法にもとづく建設業許可が必要です。ただし、1件の請負代金が500万円未満(建築一式工事は1,500万円未満など)の「軽微な建設工事」だけを請け負う場合は、許可がなくても営業できます。
本記事では、国土交通省の「建設業の許可とは」などの公的情報をもとに、許可が必要かどうかの判断から、要件・必要書類・費用・申請の流れ、許可後の義務まで、事業開始までの手順を順番に解説します。
この記事でわかること
- 建設業許可が必要なケースと、許可が不要な「軽微な建設工事」
- 大臣許可・知事許可、一般・特定の違いと29業種
- 許可要件(経営業務の管理責任者・営業所技術者・財産的基礎など)
- 手数料・必要書類・申請の流れ
- 許可後の義務(決算変更届・更新など)
この記事の結論
建設業許可は、500万円以上(建築一式工事は1,500万円以上など)の工事を請け負うために必要な許可です。営業所が1つの都道府県だけなら知事許可、2つ以上の都道府県にあれば大臣許可で、新規の費用は知事許可が9万円、大臣許可が登録免許税15万円です。経営業務の管理責任者、営業所技術者、財産的基礎(一般は自己資本500万円以上など)、誠実性、欠格要件に当たらないこと、社会保険の加入が主な要件で、許可の有効期間は5年。許可後は、事業年度が終わってから4か月以内の決算変更届が毎年必要です。
目次
1.建設業許可とは
| 根拠法 | 建設業法 第3条 |
|---|---|
| 許可権者 | 国土交通大臣(2つ以上の都道府県に営業所)/都道府県知事(1つの都道府県のみに営業所) |
| 許可が不要な工事 | 建築一式工事以外:1件の請負代金500万円未満(税込) 建築一式工事:1,500万円未満、または延べ面積150㎡未満の木造住宅 |
| 費用(新規) | 知事許可:手数料9万円 大臣許可:登録免許税15万円 |
| 有効期間 | 5年(満了の30日前までに更新申請) |
| 無許可営業 | 3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金(法人は1億円以下の罰金) |
許可が不要かどうかは、契約を分けても合計額で判断します。注文者が材料を提供した場合は、その材料の市場価格も請負代金に含めます。「1件あたりは小さいから大丈夫」と考えず、契約の合計で確認しましょう。
出典:国土交通省「建設業の許可とは」、e-Gov法令検索「建設業法」「建設業法施行令」
2.STEP1:許可の区分と業種を決める
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 大臣許可 | 2つ以上の都道府県に営業所を置く場合 |
| 知事許可 | 1つの都道府県だけに営業所を置く場合 |
| 一般建設業 | 下請だけ、または元請でも下請に出す金額が小さい場合 |
| 特定建設業 | 元請として、下請契約の合計が5,000万円以上(建築工事業は8,000万円以上)になる場合(2025年2月1日に金額を引き上げ) |
どちらの許可でも、工事を行う場所(施工区域)に制限はありません。知事許可でも、他の都道府県で工事ができます。
業種は、一式工事2業種(土木・建築)と専門工事27業種の合計29業種に分かれ、請け負う工事の業種ごとに許可を取ります。内装仕上工事、電気工事、管工事、塗装工事、解体工事などがあります。
3.STEP2:許可要件を満たしているか確認する
| 要件 | 主な内容 |
|---|---|
| ① 経営業務の管理責任者等 | 常勤役員等のうち1人が、建設業の経営業務の管理責任者として5年以上の経験を持つことなど。経験が足りない場合は、常勤役員等を直接補佐する人を置く方法もある |
| ② 営業所技術者等 | 営業所ごとに常勤で置く技術者(2024年12月13日に「専任技術者」から呼び方が変わった)。一般建設業では、国家資格者、指定学科を卒業して高卒後5年以上・大卒後3年以上の実務経験がある人、または10年以上の実務経験がある人など |
| ③ 財産的基礎 | 一般建設業:自己資本500万円以上、500万円以上の資金調達能力、許可を受けて5年以上継続営業した実績のいずれか 特定建設業:資本金2,000万円以上かつ自己資本4,000万円以上、流動比率75%以上、欠損が資本金の20%以下のすべて |
| ④ 誠実性 | 請負契約について不正・不誠実な行為をするおそれが明らかでないこと |
| ⑤ 欠格要件 | 拘禁刑以上の刑の執行を終えてから5年を経過していない、暴力団員等に当たるなどの欠格要件に該当しないこと |
| ⑥ 社会保険 | 健康保険・厚生年金保険・雇用保険の加入(適用事業所の届出) |
特定建設業で、土木・建築・電気・管・鋼構造物・舗装・造園の7業種(指定建設業)の許可を取る場合は、営業所技術者は国家資格者などに限られます。
要件の証明が一番の難関です
経営経験や実務経験は、「経験がある」だけでなく、当時の契約書・注文書・請求書などで証明する必要があります。必要な確認資料は申請先によって異なるため、申請先の手引きで事前に確認し、書類を集め始めましょう。
4.STEP3:必要書類をそろえる
2024年12月13日以降は、改正後の様式で申請します。主な書類は次のとおりです。
- 建設業許可申請書と、営業所一覧表
- 役員等の一覧表、営業所技術者等の一覧表
- 工事経歴書、直前3年の各事業年度における工事施工金額
- 財務諸表(貸借対照表・損益計算書など)
- 常勤役員等(経営業務の管理責任者)の証明書と、経験を証明する確認資料
- 営業所技術者等の証明書と、資格証・実務経験を証明する確認資料
- 健康保険等の加入状況
- 登記事項証明書、納税証明書、定款(法人の場合)
- 誓約書、使用人数、営業所の写真や使用権原がわかる書類(申請先の求めに応じて)
書類の名称や添付する確認資料は、申請先(都道府県・地方整備局)ごとに手引きで定められています。
5.STEP4:申請し、許可通知を受け取る
- 申請先を確認する:知事許可は都道府県の建設業担当窓口、大臣許可は本店所在地を管轄する地方整備局
- 手数料を納める:知事許可は9万円(各都道府県の定める方法)、大臣許可は登録免許税15万円
- 申請する:窓口・郵送のほか、国土交通省の建設業許可・経営事項審査電子申請システム(JCIP)でオンライン申請もできる
- 審査を受ける:書類の補正(修正)を求められることもある
- 許可通知を受け取り、営業を始める
審査にかかる期間は申請先によって異なります。受注の予定がある場合は、余裕をもって申請先に目安を確認しておきましょう。更新・業種追加の手数料は、知事許可・大臣許可とも5万円です。
6.許可後に守るべき主な義務
| 義務 | 内容 |
|---|---|
| 決算変更届 | 毎事業年度が終わってから4か月以内に、工事経歴書や財務諸表などを提出 |
| 変更届 | 商号・役員・営業所などに変更があったら30日以内。営業所技術者の交代などは2週間以内 |
| 標識の掲示 | 営業所と、元請として請け負った工事の現場ごとに、許可を受けた業者であることを示す標識を掲げる |
| 更新 | 有効期間は5年。満了の30日前までに更新を申請する |
| 業種追加 | 許可のない業種の500万円以上の工事を請け負う場合は、業種追加の申請が必要 |
決算変更届を出していないと、更新の申請が受け付けられないことがあります。毎年の提出を忘れないようにしましょう。
7.申請から事業開始までのチェックリスト
上から順番に確認していけば、漏れなく手続きを進められます。
| やること | 確認 | |
|---|---|---|
| 1 | 請け負う工事の金額が「軽微な建設工事」を超えるか確認した | □ |
| 2 | 営業所の数から、大臣許可か知事許可かを決めた | □ |
| 3 | 請け負う工事の業種(29業種のどれか)を決めた | □ |
| 4 | 一般建設業か特定建設業かを決めた | □ |
| 5 | 経営業務の管理責任者等の要件と、証明する資料を確認した | □ |
| 6 | 営業所技術者等の資格・実務経験と、証明する資料を確認した | □ |
| 7 | 自己資本500万円以上など、財産的基礎を確認した | □ |
| 8 | 役員等が欠格要件に当たらないことを確認した | □ |
| 9 | 社会保険(健康保険・厚生年金・雇用保険)に加入した | □ |
| 10 | 申請先の手引きで、必要書類と確認資料を確認した | □ |
| 11 | 手数料(知事9万円・大臣15万円)を用意した | □ |
| 12 | 申請し、許可通知を受け取った | □ |
| 13 | 決算変更届(毎年)と更新(5年ごと)の予定を管理表に入れた | □ |
8.建設業許可を活かせる代理店・FC募集
建設業許可を持つ工務店・リフォーム会社・設備工事会社は、既存のお客様に太陽光発電・蓄電池、住宅設備の保証、修理サービスなどを追加で提案することで、工事以外の収益も作れます。ビズリサーチに掲載中の募集から、建設・住宅設備の会社と相性のよい募集を紹介します。
※募集ごとに取扱いの条件が異なります。工事を伴う場合に必要な許可・資格は、各募集の資料で確認してください。
| 募集 | 内容 |
|---|---|
| 住宅用太陽光発電・蓄電池・オール電化代理店募集 | 太陽光・蓄電池・オール電化を初期費用0円で提案 |
| 省エネタイガー代理店募集 | アポイント提供型の太陽光・蓄電池販売 |
| あんしん住設保証 代理店募集 | 給湯器などの住宅設備の保証サービス |
| ワールドリペアFC 加盟募集 | 住宅の内装・設備のリペア(補修)事業 |
| 足場レンタル事業 紹介代理店募集 | 足場レンタルを活用した資産運用の紹介 |
自社の代理店・FC加盟店を募集したい企業様へ
ビズリサーチは、会員を法人・個人事業主に限定した代理店募集・FC加盟店募集サイトです。掲載料金は定額プラン(月額25,000円)と成果報酬プラン(資料請求1件5,000円、月額上限50,000円)から選べます。
9.まとめ|建設業許可は「要件の証明書類」を先に集める
建設業許可は、500万円以上(建築一式工事は1,500万円以上など)の工事を請け負うために必要です。営業所の数で大臣許可か知事許可か、下請に出す金額で一般か特定かが決まり、29業種ごとに許可を取ります。経営業務の管理責任者と営業所技術者の経験を証明する書類集めに最も時間がかかるため、申請先の手引きを確認し、早めに準備を始めましょう。許可後は、毎年の決算変更届と5年ごとの更新を忘れずに行いましょう。
※本記事は2026年11月2日時点の法令・公的機関の情報をもとに作成しています。手数料や必要書類は申請先によって異なる場合があるため、申請前に必ず申請先の窓口・手引きで最新の情報を確認してください。
■ 参考資料・出典
10 - 1.建設業許可がなくてもできる工事はありますか?
はい。1件の請負代金が500万円未満(税込)の工事、建築一式工事の場合は1,500万円未満または延べ面積150㎡未満の木造住宅の工事は「軽微な建設工事」として、許可がなくても請け負えます。契約を分けても合計額で判断します。