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労働者派遣事業の許可の取り方【2026年最新】|資産要件2,000万円・派遣元責任者・費用・必要書類から許可後の義務まで完全解説

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労働者派遣事業の許可の取り方【2026年最新】|資産要件2,000万円・派遣元責任者・費用・必要書類から許可後の義務まで完全解説

自社で雇用する労働者を、他社の指揮命令のもとで働かせる「人材派遣」を事業として行うには、労働者派遣法にもとづく労働者派遣事業の許可が必要です。許可は厚生労働大臣が行い、申請は主たる事務所を管轄する都道府県労働局に提出します。

本記事では、厚生労働省の許可申請手続マニュアルなどの公的情報をもとに、許可基準、必要書類、費用、申請の流れ、許可後の義務まで、事業開始までの手順を順番に解説します。

この記事でわかること

  • 労働者派遣事業の許可が必要なケースと、派遣が禁止されている業務
  • 許可基準(資産要件・派遣元責任者・事務所・キャリア形成支援制度など)
  • 手数料・登録免許税と申請の流れ
  • 必要書類とe-Govでの電子申請
  • 許可後の義務(事業報告・情報公開・同一労働同一賃金)

この記事の結論

人材派遣業を始めるには、厚生労働大臣の労働者派遣事業の許可が必要です。基準資産額2,000万円以上・現金預金1,500万円以上(1事業所あたり)、派遣元責任者の選任、おおむね20㎡以上の事務所、キャリア形成支援制度などが主な許可基準で、費用は手数料12万円と登録免許税9万円。申請から許可まで2〜3か月かかり、新規許可の有効期間は3年です。許可後は、毎年の事業報告やマージン率などの情報公開が必要です。

1.労働者派遣事業の許可とは

根拠法労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律(労働者派遣法)第5条
許可権者厚生労働大臣(申請窓口は、主たる事務所を管轄する都道府県労働局)
費用手数料12万円+5万5千円×(事業所数−1)、登録免許税9万円
許可までの期間事業開始予定のおおむね2〜3か月前までに申請(労働政策審議会への諮問を経て許可)
有効期間新規許可は3年。更新後は5年
無許可営業1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金。厚生労働省・労働局のサイトで公表されることもある

派遣が禁止されている業務

  • 港湾運送業務
  • 建設業務
  • 警備業務
  • 病院などでの医療関係業務(紹介予定派遣、産休・育休・介護休業の代替、へき地での勤務などは例外)
  • 弁護士・司法書士などの士業の業務

出典:厚生労働省「労働者派遣事業を適正に実施するために-許可・更新等手続マニュアル-」

2.STEP1:許可基準を満たしているか確認する

基準主な内容
① 財産的基礎(資産要件)直近の決算で、基準資産額(資産−負債−繰延資産−営業権)が2,000万円×事業所数以上、基準資産額が負債総額の7分の1以上、自己名義の現金・預金が1,500万円×事業所数以上
② 派遣元責任者成年に達した後3年以上の雇用管理経験があることなど。申請受理日前3年以内に派遣元責任者講習を受講している
③ 事務所事業に使える面積がおおむね20㎡以上。風俗営業が密集する場所でないなど
④ キャリア形成支援制度段階的・体系的な教育訓練計画があり、有給・無償で実施する(フルタイムで1年以上雇用見込みの人には、最初の3年間は毎年おおむね8時間以上)。キャリアコンサルティングの相談窓口を置く
⑤ 個人情報の適正管理個人情報適正管理規程を定めている
⑥ 雇用管理派遣労働者の雇用・労働条件に関する就業規則などが整っている

資産要件の金額は、職業紹介(基準資産額500万円)よりも大きく、派遣業を始めるうえで最も大きなハードルです。決算で要件を満たさない場合は、増資をして中間決算や月次決算で確認を受ける方法もあります。具体的な方法は労働局に相談しましょう。

※小規模事業者向けの資産要件の配慮措置は、2016年9月30日以降、新規の申請には適用されていません。

3.STEP2:派遣元責任者講習を受講する

  • 派遣元責任者になる人は、厚生労働省の基準を満たす「派遣元責任者講習」を受講する(申請受理日前3年以内の受講が必要)
  • 講習は、厚生労働省が認めた講習機関が実施している。日程が埋まることもあるため早めに申し込む
  • 受講後に交付される受講証明書の写しを申請書類に添付する
  • 許可後も、派遣元責任者は3年ごとに講習を受講する

派遣元責任者は、派遣労働者100人ごとに1人以上を選任します。

4.STEP3:必要書類をそろえる

  • 労働者派遣事業許可申請書
  • 労働者派遣事業計画書
  • 定款・登記事項証明書(法人)
  • 直近の決算書類(貸借対照表・損益計算書など)と法人税の納税証明書
  • 事務所の使用権を示す書類(賃貸借契約書の写しなど)と事務所のレイアウト図
  • 代表者・役員・派遣元責任者の履歴書
  • 派遣元責任者講習の受講証明書の写し
  • 就業規則(キャリア形成支援制度・無期雇用派遣労働者の解雇に関する規定などの該当箇所)
  • 個人情報適正管理規程
  • 教育訓練計画

書類の詳細は、厚生労働省の「許可・更新等手続マニュアル」で確認できます。

5.STEP4:労働局に申請し、許可証を受け取る

  1. 労働局に事前相談する(予約制の労働局も多い)
  2. 申請書類を提出し、手数料(収入印紙)と登録免許税を納める
  3. 労働局で書類審査と事務所の実地調査を受ける
  4. 厚生労働本省での審査、労働政策審議会への諮問
  5. 厚生労働大臣の許可、許可証の交付
  6. 派遣事業を開始する

申請は、e-Gov(電子政府の総合窓口)からオンラインでも行えます。許可日は月1回など決まった日になることが多いため、事業開始の予定から逆算して、2〜3か月以上前に申請しましょう。

6.許可後に守るべき主な義務

義務内容
事業報告書・収支決算書事業報告書は毎年6月30日まで、収支決算書は毎事業年度終了後3か月以内に提出(労使協定方式の場合は協定書の写しも添付)
情報の公開派遣労働者の数、派遣先の数、マージン率、教育訓練の内容などを、インターネットなどで公開する
同一労働同一賃金「派遣先均等・均衡方式」か「労使協定方式」のいずれかで、派遣労働者の待遇を確保する
派遣元管理台帳派遣労働者ごとに、派遣先・就業日・業務内容などを記載した台帳を作成・保存する
変更届事業所の名称・役員などに変更があったら原則10日以内(派遣元責任者の変更は30日以内)に届け出る
更新新規許可は3年、更新後は5年。満了日の3か月前までに更新申請(手数料5万5千円×事業所数)

7.申請から事業開始までのチェックリスト

上から順番に確認していけば、漏れなく手続きを進められます。

やること確認
1行う事業が派遣か、職業紹介や請負かを確認した□
2派遣する業務が禁止業務に当たらないことを確認した□
3直近の決算で、基準資産額2,000万円・現金預金1,500万円以上を確認した□
4おおむね20㎡以上の事務所を確保した□
5派遣元責任者を決め、講習を受講した□
6キャリア形成支援制度・教育訓練計画を作った□
7就業規則・個人情報適正管理規程を整えた□
8労働局に事前相談した□
9必要書類をそろえ、手数料12万円・登録免許税9万円を用意した□
10申請し(窓口またはe-Gov)、実地調査を受けた□
11許可証を受け取った□
12事業報告・情報公開・同一労働同一賃金の運用ルールを決めた□

8.人材会社と相性のよい代理店募集

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9.まとめ|派遣業の許可は「資産要件」と「派遣元責任者講習」を先に準備

人材派遣業を始めるには、厚生労働大臣の労働者派遣事業の許可が必要です。最初に確認すべきは基準資産額2,000万円・現金預金1,500万円(1事業所あたり)の資産要件で、満たさない場合は増資などの準備から始めます。あわせて派遣元責任者講習の受講、20㎡以上の事務所、キャリア形成支援制度・就業規則を整え、事業開始の2〜3か月以上前に労働局へ申請しましょう。

※本記事は2026年11月2日時点の法令・公的機関の情報をもとに作成しています。手数料や必要書類は申請先によって異なる場合があるため、申請前に必ず申請先の窓口・手引きで最新の情報を確認してください。

■ 参考資料・出典

10.労働者派遣事業の許可に関するよくある質問(FAQ)

労働者派遣事業の許可について、よく寄せられる質問にお答えします。

10 - 1.派遣業の許可に必要な資産はいくらですか?

1事業所あたり、基準資産額(資産−負債−繰延資産−営業権)が2,000万円以上、自己名義の現金・預金が1,500万円以上必要です。また、基準資産額が負債総額の7分の1以上であることも必要です。

10 - 2.派遣業の許可の費用はいくらですか?

手数料12万円(2事業所目から1事業所ごとに5万5千円を加算)と、登録免許税9万円です。

10 - 3.申請から許可までどのくらいかかりますか?

事業開始予定のおおむね2〜3か月前までに申請するよう案内されています。申請状況によっては3か月以上かかることもあります。

10 - 4.派遣できない業務はありますか?

港湾運送業務、建設業務、警備業務、病院などでの医療関係業務(一部例外あり)、弁護士・司法書士などの士業の業務は派遣できません。

10 - 5.人材紹介と人材派遣の許可は別ですか?

別です。人材紹介には職業安定法の有料職業紹介事業の許可、人材派遣には労働者派遣法の労働者派遣事業の許可が必要です。両方行う場合は、それぞれの許可を取ります。

10 - 6.許可の有効期間は?

新規許可は3年、更新後は5年です。更新は有効期間が満了する3か月前までに申請します。

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