会社設立後にやることチェックリスト【2026年最新】|税務署・年金事務所への届出期限と、事業を始めるための契約・準備の順番

会社の設立登記が終わったら、それで終わりではありません。設立後には、税務署・都道府県・市区町村・年金事務所などへの届出と、事業を始めるための契約・準備が続きます。届出の多くには提出期限があり、遅れると青色申告が使えないなどの不利益につながることもあります。
本記事では、会社設立後にやることを期限順のチェックリストで整理し、事業インフラの契約と最初の売上づくりまで解説します。
この記事でわかること
- 会社設立後にやることの全体像(期限順チェックリスト)
- 税務署・自治体への届出
- 社会保険・労働保険の手続き
- 事業を始めるための契約・準備
- 設立後の資金調達と、最初の売上づくり
この記事の結論
会社設立後は、期限のある届出を優先して進めます。健康保険・厚生年金保険の新規適用届は5日以内(年金事務所)、給与支払事務所等の開設届出書は1か月以内(税務署)、法人設立届出書は設立の日以後2か月以内(税務署)、青色申告の承認申請書は設立後3か月を経過した日と最初の事業年度終了日のいずれか早い日の前日まで(税務署)が期限です。都道府県・市区町村への法人設立届の期限は自治体ごとに異なります。並行して法人口座、通信、会計ソフトなどを整え、補助金・融資の準備と最初の売上づくりに取りかかりましょう。
目次
1.会社設立後にやること|期限順チェックリスト
| 期限 | やること | 提出先 |
|---|---|---|
| 設立後すぐ | 法人口座の開設、法人印鑑・印鑑カード、登記事項証明書・印鑑証明書の取得 | 金融機関・法務局 |
| 5日以内 | 健康保険・厚生年金保険 新規適用届 | 年金事務所 |
| 1か月以内 | 給与支払事務所等の開設届出書 | 税務署 |
| 2か月以内 | 法人設立届出書 | 税務署 |
| 自治体が定める期限 | 法人設立届(地方税) | 都道府県税事務所・市区町村 |
| 3か月以内または最初の事業年度終了日の前日のいずれか早い日まで | 青色申告の承認申請書 | 税務署 |
| 従業員を雇ったら10日以内 | 労働保険 保険関係成立届/雇用保険 適用事業所設置届 | 労働基準監督署/ハローワーク |
| 必要に応じて | 源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書、適格請求書発行事業者(インボイス)の登録申請 | 税務署 |
出典:国税庁「内国普通法人等の設立の届出」「給与支払事務所等の開設・移転・廃止の届出」、日本年金機構の公式情報。期限や必要書類は変わることがあるため、各機関のサイトで最新情報をご確認ください。
2.税務署への届出
- 法人設立届出書:法人設立の日(設立登記の日)以後2か月以内に、納税地の所轄税務署へ提出。定款の写しなどを添付する
- 青色申告の承認申請書:欠損金の繰越控除など青色申告の特典を受けるために提出。設立の日以後3か月を経過した日と、最初の事業年度終了の日のうち、いずれか早い日の前日までに提出する
- 給与支払事務所等の開設届出書:役員報酬や給与を支払う場合に、開設の日から1か月以内に提出
- 源泉所得税の納期の特例:給与の支給人員が常時10人未満の場合、源泉所得税の納付を年2回にまとめられる
- インボイスの登録:取引先から適格請求書の発行を求められる場合は、適格請求書発行事業者の登録を検討する
税務署への届出はe-Taxで提出できます。設立時の届出は数が多いため、税理士に相談するのも一つの方法です。
3.都道府県・市区町村への届出
法人住民税・法人事業税のために、都道府県税事務所と市区町村に「法人設立届」を提出します。提出期限や添付書類は自治体ごとに異なるため、本店所在地の自治体のサイトで確認しましょう。eLTAX(地方税ポータルシステム)で電子申告できる自治体もあります。
4.社会保険・労働保険の手続き
- 健康保険・厚生年金保険:法人は、役員報酬を受ける代表者1人だけでも原則として社会保険の適用事業所になる。新規適用届を、要件を満たした日から5日以内に年金事務所へ提出する
- 労働保険(労災保険):従業員を1人でも雇ったら、保険関係成立届を労働基準監督署へ提出する
- 雇用保険:雇用保険の対象となる従業員を雇ったら、適用事業所設置届と被保険者資格取得届をハローワークへ提出する
5.事業を始めるための契約・準備
届出と並行して、事業を始めるための「インフラ」を整えます。設立直後は、まとめて契約することが多いため、費用と契約期間を比較してから選ぶことが大切です。
| 準備するもの | ポイント |
|---|---|
| 法人口座 | 取引先からの入金や経費の支払いに必要。審査に時間がかかることがあるため早めに申し込む |
| 会計ソフト | 設立初年度から帳簿をつける。デジタル化・AI導入補助金の対象になる場合もある |
| 電話番号・法人携帯 | 代表番号はクラウドPBXを使えば、固定電話を引かずにスマートフォンで発着信できる |
| インターネット回線 | 事務所の回線、またはモバイルWi-Fi |
| 事務所の電気 | 法人向けの電力プランを比較する |
| Webサイト・名刺 | 会社の信用につながる。持続化補助金(創業型)でWebサイト関連費を補助できる場合がある |
| 決済手段 | 請求書払い、クレジットカード決済、キャッシュレス決済など |
5 - 1.契約するサービスは、紹介して収益にもできる
法人携帯、クラウドPBX、会計ソフト、電気などは、どの新設法人も設立直後に契約するサービスです。実はこうしたサービスには代理店制度があり、取引先や知人の会社に紹介することで報酬を得られるものもあります。
たとえばビズリサーチには、SoftBank法人携帯、クラウドPBX「モバビジ」、補助金を活用した会計ソフト導入支援などの代理店募集が掲載されています。自社で使ってみて良かったサービスを紹介する、という始め方もできます。詳しくは「新設法人でも始められる代理店ビジネス」をご覧ください。
6.設立後の資金調達|補助金・融資の準備
設立直後に使える支援制度もあります。特に、創業1年以内の小規模事業者が対象の「小規模事業者持続化補助金(創業型)」は、補助上限200万円で、チラシやWebサイトなど販路開拓の費用に使えます(令和8年度第4回は2026年12月15日締切)。申請には市区町村の「特定創業支援等事業」の証明書が必要なため、早めの準備が必要です。
資金調達では、日本政策金融公庫の「新規開業・スタートアップ支援資金」(事業開始後おおむね7年以内、融資限度額7,200万円)がよく使われます。詳しくは「新設法人が使える補助金・助成金・融資まとめ」で解説しています。
7.手続きの次は「最初の売上」をつくる
届出と準備が終わったら、いよいよ売上づくりです。設立1年目は、前職や人脈からの受注、スポット案件など「すぐ入る売上」と、継続報酬など「積み上がる売上」を組み合わせるのがポイントです。
売上づくりの具体的な方法は「設立1年目の会社が早く売上を作る方法」で解説しています。初期費用をかけずに収益の柱を増やしたい場合は、代理店ビジネスも選択肢になります。
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